日本の伝統的な食品である大豆は、今や世界が注目する「スーパーフード」です。ダイエッターやベジタリアンなど、健康意識の高い人々からの高い支持を集めています。
大豆の何がそんなにすごいのか、大豆の栄養成分や健康効果、調理法など、まとめてみました。
大豆とは?
ギモン猫
ルゥク
大豆(学名 Glycine max,英:Soy beans)は、マメ科の一年草。完熟種子は主に搾油の原料となり、脱脂後の絞り粕(大豆粕)は飼料として利用されている。食用にもなり特に東アジアでは様々な利用形態が発達している。未成熟の種子を枝豆と呼ぶ。・・・ウィキペディアより引用。
縄文人が大豆を栽培していた形跡が見つかったことからも分かるように、日本人にとって、大豆はとても身近でなじみのある食材です。
また、大豆の加工食品は種類が多く、20種類以上あると言われています。
絞ったり、蒸したり、発酵させたり、いろんな工程を経て、作られる大豆の加工食品は、どれも栄養価がとても高いです。
味噌や醤油、納豆、豆腐など、大豆加工食品の多くは、日本人にとって身近な食品です。大豆の加工食品は、今現在もどんどん種類を増やしており、「これも大豆由来のものだったのか」と、驚くものも出てくるかもしれません。
大豆の栄養成分は?
大豆には、五大栄養素である、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルが全て含まれており、そのバランスもとてもいいです。
五大栄養素
「タンパク質」・・・体の組織を作り、エネルギー源となる
- 大豆100g中、タンパク質33.8g(豚ロース100g中、タンパク質22.7g)。
- タンパク質の栄養価を評価する「アミノ酸スコア」で、大豆のタンパク質は満点の100点。
- 大豆は「畑の肉」と言われるように、良質なタンパク質を豊富に含んでいる。
「脂質」・・・体を動かすエネルギー源となる
- 大豆100g中、脂質19.7g。乾燥大豆の重さ約20%が脂質成分。
- 大豆に多く含まれる不飽和脂肪酸は中性脂肪やコレステロールを低下させる働きがあると言われている。
- 大豆には、体内で作り出すことのできない必須脂肪酸であるαリノレン酸やリノール酸が多く含まれている
- αリノレン酸はオメガ3の必須脂肪酸で、抗がん作用、血圧降下、脳の神経組織の発育、アレルギー症状の改善などの効果が期待できる。
- リノール酸はオメガ6の必須脂肪酸で、コレステロールを下げる、生体内環境の機能維持などの効果が期待できる。取りすぎには注意。
「炭水化物」・・・体や脳を動かす即効性の高いエネルギー源
- 大豆100g中、炭水化物29.5g(うち食物繊維17.9g、糖質11.6g)。
- 糖質が少なく、食物繊維が豊富。
- 食物繊維17.9gのうち、水溶性食物繊維1.5g、不溶性食物繊維16.4g。
- 不溶性食物繊維は、排便を促すので、便秘の改善が期待できる。
「ビタミン」・・・体の機能を正常に保ち、他の栄養素の働きを助ける
- 大豆100g中、ビタミンB1 0.71g。糖質の代謝を促す。
- 大豆100g中、ビタミンB2 0.26g。タンパク質の合成を助け、体の成長に役立つ。
- 大豆100g中、ビタミンE 24.8g。活性酸素の消去を促して、細胞の老化を防ぎ、若さを保つ。
「ミネラル」・・・体の調子を整え、健康を維持
- 大豆100g中、カルシウム180mg。骨や歯を作り、神経の興奮を抑制する。
- 大豆100g中、カリウム1900mg。心臓や筋肉の機能を調節する。
- 大豆100g中、マグネシウム220mg。神経の興奮を抑制する。
- 大豆100g中、鉄6.8mg。赤血球のヘモグロビンの成分となる。
- 大豆100g中、亜鉛3.1mg。タンパク質の合成を助ける。
大豆には、五大栄養素の他にも、様々な栄養成分が含まれています。
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その他の栄養成分
「大豆イソフラボン」・・・エストロゲン(女性ホルモン)に似た働きをする
- 更年期障害を緩和する。
- 老化を防止し、若さを保つ。
- 美容効果がある。
「大豆レシチン」・・・脳の機能を高める
- 記憶力や学習能力を高める。
- 動脈硬化を予防する。
- 肝機能を高める。
「大豆ペプチド」・・・アミノ酸とタンパク質の中間の性質を持つ成分
- 疲労を回復させる。
- 体脂肪を燃焼させ、ダイエットの効果がある。
- 高血圧を予防する。
- 納豆、味噌、醤油などの大豆発酵食品に含まれている。
「大豆サポニン」・・・苦味やえぐ味のもととなる成分
- コレステロール値を下げる。
- 肝機能を高める。
- 肥満を抑制する。
「大豆オリゴ糖」・・・腸内善玉菌のエサ
- 腸内環境を整え、便秘を改善する。
- 美容・美肌効果がある。
- 虫歯を予防する。
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大豆の調理は手間がかかる?
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ここでは、大豆の三大調理法、「ゆでる」「蒸す」「炒る」の方法をご紹介します。
ゆでる
①大豆を洗って大きい鍋に入れて、水をたっぷり加え、一晩置く。
②鍋を中火にかけ、沸騰したら弱火で40分ほどゆでる。時々アクを取る。
③途中、茹で汁が減ってきたら、大豆が茹で汁から出ないように水を差す。
④大豆を手に取り、指で簡単に潰れたら、冷まして出来上がり。
→煮物や炒め煮やスープなどに。
蒸す
①大豆を洗って大きい鍋に入れて、水をたっぷり加え、一晩置く。
②ざるに大豆を広げて、蒸し器に大豆をセットし、弱火から中火で約1時間蒸す。
③大豆に火が通りふっくらしていれば、蒸し器から外して冷まして出来上がり。
→煮物や炒め煮やスープなどに。
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調理する時間がない方は、こちらをどうぞ。
炒る
①大豆を洗い、フライパンに入れ、強火にかける。
②フライパンを揺らしながら、パチパチという音がし始めたら、弱火にする。
③時々混ぜながら焦げないようにし、約15分炒る。
④表面が割れてきたら、火を止め冷まして出来上がり。
→そのままボリボリ食べられます。
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すでに炒ってある炒り大豆もあります。
まとめ
栄養が豊富で健康効果の高い大豆。
その加工食品も含め、普段の食事に是非取り入れてみてください。
ダイエット中の方にも、オススメのスーパーフードです。